建設業許可は、取得したら終わりというわけではない!

建設業許可は、一度取得したからといってそれで終わりではありません。
事業を継続していくためには、 許可の有効期限である5年ごとに更新手続きを行う必要があります。
もちろん、更新をする時期だけでなく、日頃から許可基準を満たし続けていることが重要です。

5年ごとの更新手続き

更新時期

有効期限満了の3ヶ月前から、30日前までの間申請可能です。
期限切れになってしまうと、建設業を営めなくなるので注意が必要です。

具体例で見てみましょう

例えば、あなたの会社の建設業許可証に記載されている有効期限が10月31日だとします。
この場合、
申請書類を提出できるようになる日は7月31日
申請書類を提出しなければならない日は9月30日
有効期限満了日は10月31日
失効日は11月1日
つまり、7月31日から更新手続きを始めることができ、9月30日までには提出しなければなりません。
10月31日を過ぎると、建設業許可は失効し、建設業を営むことができなくなります。

更新に必要な書類(長崎県)

長崎県で建設業許可の更新申請を行う場合、必要な書類は、既存の許可が一般建設業か特定建設業か、そして許可年月日が一本化されているかによって異なります。

1. 共通で必要な書類

以下の書類は、一般・特定、許可年月日一本化の有無に関わらず、必ず提出が必要です。
・建設業許可申請書 (様式第1号)
・工事経歴書 (様式第2号)
・直前3年の各事業年度における工事施工金額 (様式第3号)
・使用人数 (様式第4号)
・誓約書 (様式第6号)

2. 許可年月日が一本化されている場合

許可年月日が一本化されている場合は、上記の共通書類に加え、以下の書類が必要です。

一般建設業
・貸借対照表 (個人: 様式第18号、法人: 様式第15号)
・損益計算書 (個人: 様式第19号、法人: 様式第16号)
・納税証明書(事業税) ※直前1年の事業年度分

特定建設業
・貸借対照表 (様式第15号)
・損益計算書・完成工事原価報告書 (様式第16号)
・株主資本等変動計算書 (様式第17号)
・注記表 (様式第17号の2)
・納税証明書(事業税) ※直前1年の事業年度分

法人特有の書類
・附属明細表(様式第17号の3) ※資本金1億円超または負債合計200億円以上の株式会社のみ
・事業報告書(株式会社のみ) ※任意様式可
・登記事項証明書 (商業登記簿謄本)

3. 許可年月日が一本化されていない場合

一本化されていない場合は、更新対象の許可に加え、有効期間が残っている他のすべての許可についても、上記の 「2. 許可年月日が一本化されている場合」の書類を提出する必要があります。

4. その他、変更があった場合に提出する書類

上記の書類に加え、事業年度内に以下の変更があった場合は、該当する書類も併せて提出が必要です。
・使用人数 (様式第4号)
・建設業法施行令第3条に規定する使用人の一覧表 (様式第11号)
・健康保険等の加入状況 (様式第7号の3) ※従業員数のみの変更の場合
・定款 (法人)

更新だけじゃない!日頃から注意すべきこと

変更届出が必要となる場合

住所変更、役員変更など、許可を取得した際の状況に変更があった場合は、30日以内に届出が必要です。

長崎県の変更届の記載例(ごく一部)はこちらです。

事業主に関する変更があったとき

・氏名、住所、名称、代表者の変更
・合併、分割、相続など

営業所に関する変更があったとき

・所在地の変更、移転、廃止、新設
・名称の変更

経営業務の管理責任者に関する変更があったとき

・氏名、住所の変更
・解任、選任

技術者に関する変更があったとき

・氏名、住所の変更
・退職、新規雇用

資本金に関する変更があったとき

・資本金の額の増加: 新規事業への投資や設備の拡充など、事業拡大に伴い資本金を増額した場合
・資本金の額の減少: 業績悪化による債務超過の解消など、財務状況改善のために資本金を減額した場合

建設業は、 多くの資金や人命に関わる責任重大な仕事です。
そのため、建設業者を選ぶお客様は、その会社が財務的に安定しており、安心して工事を任せられるかどうかを重視します。
資本金は、会社の規模や財務状況を判断する上での重要な指標となります。
資本金の変更を届け出ることで、お客様は会社の最新情報を把握し、安心して取引することができます。
また、行政にとっても、資本金の変更を把握することで、会社の経営状況を適切に把握し、適切な指導や監督を行うことが可能となります。

その他

・請負契約の内容に変更が生じた場合

工事内容が変われば、必要な技術力や資金力も変わってしまうためです。

変更届の手続き

  • 変更内容の確認
    どの変更届が必要か、必要な書類は何かを管轄の都道府県庁に確認しましょう。
  • 必要書類の準備
    変更内容によって提出書類が異なります。
  • 提出
    必要書類を管轄の都道府県庁に提出します。郵送やオンラインでの提出が可能な場合もあります。
  • 処理期間
    変更内容や都道府県によって異なりますが、概ね1~2週間程度です。
  • 変更届出受理書の受け取り
    手続きが完了すると、変更届出受理書が発行されます。

許可が取消されてしまったら…

許可基準を満たさなくなった場合や、虚偽の申請などが発覚した場合は、許可が取り消される可能性があります。

許可取消処分を受けたら?

行政処分内容の確認

まずは、取消処分の理由や期間などを記載した「処分通知書」の内容をしっかり確認しましょう。

不服申立て

長崎県知事から建設業許可の取消処分を受けた場合、その処分に不服があるときは、不服申立てを行うことができます。
不服申立てを行うことができるのは、取消処分を受けた建設業者自身です。
1. 不服申立ての種類
取消処分に対する不服申立てには、以下の2種類があります。
審査請求: 長崎県知事に対して行う不服申立て (行政不服審査法に基づく)
取消訴訟: 長崎地方裁判所に対して行う不服申立て (行政事件訴訟法に基づく)
2. 審査請求
請求先: 長崎県知事
提出期限: 取消処分があったことを知った日の翌日から起算して3ヶ月以内
提出書類: 審査請求書 (行政不服審査法施行規則別記様式第1号)
審査: 長崎県行政不服審査会が審査を行い、取消処分が違法または不当と認められる場合は、取消処分が取り消されるか、変更されます。
結果通知: 審査請求人に対して、審査請求に対する裁決書が送付されます。
3. 取消訴訟
提訴先: 長崎地方裁判所
提訴期限: 審査請求に対する裁決があったことを知った日の翌日から起算して6ヶ月以内、または審査請求をした日から6ヶ月を経過しても裁決がないとき
訴訟: 裁判所が取消処分の適法性を判断し、違法と認められた場合は、取消処分が取り消されます。
4. 注意点
不服申立てを行っても、取消処分の効力は停止されません。
取消訴訟を起こす前に、原則として審査請求を行う必要があります。
不服申立てを行う場合は、専門家 (弁護士など) に相談することをお勧めします。

許可の再取得

取消処分後、一定期間が経過すれば、改めて許可申請を行うことが可能です。ただし、取消事由を解消し、許可基準を満たしている必要があります。

事業の見直し

取消処分を機に、事業内容や体制を見直し、法令遵守を徹底することが重要です。

まとめ

建設業許可は、取得するまでが大変なだけでなく、 維持していくことも重要です。
更新手続きや変更届出など、必要な対応をしっかりと行い、法令を遵守した事業運営を心がけましょう。

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